近視&めがね

「メガネで矯正しないと近視はすすむ」は誤りだったり?

2015年08月

私が初めて眼鏡を作ったのは今から1年前の27歳のときでした。学生の頃は左右ともずっと1.0の視力で眼について悩んだことも考えてこともありませんでした。

3年前に就職して事務の仕事に就き、毎日デスクワークに生われるようになり眼が急激に悪くなりました。入社2年後には、両眼とも0.5まで低下してしまいまいた。長時間、パソコン操作を行う仕事のため、近視が進行して細かい文字が見えにくくなりました。
仕事にも次第に支障がではじめ眼科を受診しました。
眼鏡の処方箋をもらい、眼鏡を作ることにしました。しかし、眼鏡をかけはじめたら近視が急激に進行してしまったのです。
眼鏡を作って、たった1年で左目が0.3、右目が0.2まで下がってしまいました。
そのため眼鏡の度が合わなくなり、また、新しい眼鏡を作れなければならなくなりました。

そこで教えてもらったのが、老眼鏡による近視改善法です。1日にわずか10分、老眼鏡をかけるだけと聞いて、初めは本当に効果があるのか半信半疑でした。

ところが、老眼鏡をかけて10分ほど遠くを見たあと、老眼鏡をはずしてみたら、遠くの物が鮮明に見えてとても驚きました。その翌日、早速、一100円ショップで+12.0の老眼鏡を購入し、10分間遠くを眺めてからはずしてみました。すると、部屋の壁にかかっていたカレンダーの日付が、いつも見ている以上にクッキリと鮮明に見え、しっかりと読み取ることができました。

それから毎日1回10分間、老眼鏡をかけるようにしたそうです。「特に仕事の昼休みに行うと、効果が実感できました。そして一1ヶ月間続けたら、眼鏡をかけなくても不便なく日常生活を送ることができ、仕事もはかどるようになったのです。実際に視力がよくなったか気になり、眼科を受診して視力検査を受けたら、両眼とも裸眼視力が0.6にまで回復していてびっくりしました。

このまま続ければ、就職前の視力に戻れるかもしれないと思い、毎日欠かさず行っています。

こちらで近視の進行を防ぐ眼鏡の使い方について紹介しましたが、近視を回復させる方法について紹介します。その方法とは、老眼鏡を使った近視改善法です。
必要なものは老眼鏡だけという、誰にでもできる簡単な方法です。

近視の進行を防ぐのに老眼鏡を使うというと、意外に思う人が多いかもしれません。しかし、この方法は、最近海外でも注目を集めているのです。

例えば、中国の広州市では、2000人の小学一年生を対象に、老眼鏡による近視改善法が2009年から実験的に導入されています。そして3年間にわたって科学的な調査が行われる予定です。
同市中小学衛生保健所所長の話では、老眼鏡をかければ、近視の原因となる眼軸(角膜から網膜までの距離) の伸びを防ぐ効果が期待できるということです。

では、なぜ老眼鏡をかけると、近視が改善するのでしょうか。ここで思い出してもらいたいのが、過矯正の眼鏡(近視用)をかけて近くを見つづけると、近視が進行するという話です。

すでに述べたように、過矯正の眼鏡をかけて近くを見つづけると、ピント調節筋である毛様体筋が強く緊張します。
そして、この状態が続くと、水晶体などに疲労物質が蓄積し、それ張出するために房水が活発に分泌されて眼圧が上がり、眼軸が伸びて軸性近視になります。

ところが、「近視用眼鏡」を「老眼鏡」に替、え、「近く」ではなく「遠く」を見つづければ、全く逆のことが起こるのです。

つまり、老眼鏡をかけて遠くを見つづけると、毛様体筋の緊張がほぐれて疲労物質の蓄積が減り、房水の分泌過多が治まって眼圧が下がります。すると眼軸の伸びが抑えられ、近視が改善します。

まず老眼鏡の選び方ですが、最も大切なポイントは、かけたときに視界がボーッとぽやけるということです。老眼鏡は別に高級なものでなくてもかまいません。100円ショップなどで販売されている安価なものでいいのです。

老眼鏡の度数は、+-1.0~13.5くくらいまでありますが、+-12~1.5 らいが量適でしよう。次に、眼鏡やコンタクトレンズをつけている人ははずしてから、老眼鏡をかけてみてください。すると視界がぼやけて見えますが、その状態で遠く(3m先)をボーッと眺めるようにしてください。

老眼鏡による近視改善法は、視界がぽやけてピントが定まらない状態にすることが重要です。あまり近くを見るとピントが合ってしまい効果がなくなるので注意します。

そして10分たつたら老眼鏡をはずしてください。すると視界が鮮明になっていることに驚くことでしょう。風呂上がりなど、毛様体筋の緊張が和らいでいるときに行うと、より高い効果が得られるようです。

ただし、10分以上行うと逆に日が疲れてしまうので、1日1回1、0分間を守ってください。そして、老眼鏡をかけているときは、危険なので動き回らないようにします。すでに近視になっている人はもちろん、近視でない人も、日の疲労回復や視力の維持に役立つので、試してみてください。

近視の進行を食い止めるには、ピント調節筋である毛様体筋を緊張させすぎないこと(ストレス)が一番です。しかし、近視の人の多くは、近くばかりを見る生活を送っているにもかかわらず、過矯正の眼鏡をかけて毛様体筋に負担をかけつづけています。

実際、生活のほとんどの場面では、1.0を超えるような視力は不要です。それなのに、近視になって眼鏡を作るとなると、できるだけ視力を上げたいと思うせいか、矯正後の視力が1.0を超えるような眼鏡を作ってしまいがちです。

1.0を超えるような矯正の眼鏡は、生活するうえでは過矯正なってしまう場合が多く、毛様体筋への負担も大きくなってしまうのです。

私は、眼鏡をかけずに生活したほうが、毛様体筋に負担がかからないため、近視の進行防止にはベストです。ところが、裸眼で生活しようと思っても、実際にはなかなか難しいものがあります。

例えば、車の運転時や火を使う調理時などは、どうしても眼鏡が必要ですし、強度近視(視力がおよそ0.04未満 の人には、眼鏡が不可欠です。そこで、近視は進行させたくないけれど、眼鏡を利用したいという人におすすめなのが、眼鏡の使い分けです。つまり、近くを見る場合にはできるだけ度の弱い「近く用眼鏡」を使い、逆に遠くを見る場合には少し度が強めの「遠く用眼鏡」を使うようにすればいいのです。

例えば、パソコンなどで作業をするときには近く用眼鏡を、遠くにある文字を読むなどの機会の多い外出時や車の運転時には遠く用眼鏡を利用するのです。このように、状況に応じて眼鏡を使い分ければ、毛様体筋への負担が軽減され、近視の進行を防ぐことができるでしょう。

近く用眼鏡と遠く用眼鏡の度数をどのくらいに設定すればいいかについては、その人の生活パターンや仕事内容などで変わってくるので、眼科医と相談して決めればいいでしょう。

一般に、近く用眼鏡は視力が0.3~0.4程度になるように矯正しておくことをおすすめします。この程度の度なら、読書などをするにも過矯正にならず、毛様体筋に負担がかかりません。

また、遠く用眼鏡は視力が〇0.7~0.8程度になるように矯正しておけば十分です。眼鏡を作るには、遠くをはっきり見ることばかりにこだわらず、このように自分の生活に合わせて眼鏡を使い分けることが大切です。眼鏡に合わせて目を酷使するのではなく、目の負担を軽くするために眼鏡を賢く使い分けるようにしてほしいと思います。

現代人は、目のためにもルテインなどを積極的にとるといいでしょう。
http://moreberry.webcrow.jp/archives/category/%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%92%E9%A3%B2%E3%82%93%E3%81%A7

度が合っていない過矯正の眼鏡を使いつづけると、軽い近視になるばかりか、さらに重い近視を招く危険性の原因になります。

軽い近視であれば、ピント調節筋である毛様体筋の緊張を取ることで、もとの視力に戻せます。しかし、毛様体筋が硬直した状態を放置して軽い近視になっているのに、なお過矯正の眼鏡を使いつづけていると、近視がさらに悪化して、強度近視(視力がおよそ0.04未満) にまで進行してしまうこともあるので、注意が必要です。

これは、毛様体筋の緊張状態が長引くと、毛様体筋の硬直が強まることだけでなく、眼球が前後に伸びて変形してしまうために起こります。

眼球の中には、角膜や水晶体を通過した光が入ってきます。そして、水晶体の働きによって、網膜でちょうどピントが合うように屈折します。ところが、眼球が変形すると、水晶体で屈折を調節しても、網膜できれいに像を結ぶことができなくなってしまうのです。

このように眼球が変形して起こる近視を軸性近視といいます。軸性近視は、眼球が前後に叫びてラグビーボールのような楕円形になり、眼軸(角膜から網膜までの距離) が伸びることが原因で起こります。眼軸が伸びると、網膜できれいに像を結べなくなってしまうのです。

では、なぜ眼軸が伸びてしまうのでしょうか。

近くのものを見るときには、水晶体を厚くするために、毛様体筋が強く緊張しています。度の強い眼鏡をかけていれば、毛様体筋はさらに強く緊張し、大変な負担がかかります。この状態が続くと、角膜や水晶体にさまざまな疲労物質が蓄積してしまいます。
すると、疲労物質を淑拙するために、房水が活発に分泌されるようになります。

房水というのは毛様体から分泌される透明の液体で、角膜や水晶体に酸素や栄養を与える重要な役割を担っています。ふだんは一定の量で分泌・排出され、眼圧を調節していますが、分泌過多になると眼圧が上がり、眼軸が伸びて軸性近視を招くのだと考えられます。

軸性近視になると、視力を回復させるのが難しくなります。ですから、軽い近視の段階で、できるだけ毛様体筋の緊張を取り除くようにしておくことが重要です。

眼鏡をかけずにそのまま放置すると、近視がどんどん進行してしまう…という話をあなたは聞いたことはありませんか。

眼鏡をかけたほうが近視の悪化を防げると信じている人がたくさんいます。しかしそれは俗説にすぎず、むしろ眼鏡をかけつづけていると、近視の悪化するケースが非常に多いのです。これは一体なぜでしょうか?

私は、近視の人が自分の視力にピッタリだと思って作った眼鏡の度数が、必要以上に強すぎること、つまり視力の過矯正に原因があるのではないか、と考えています。
近視の人たちの多くは、眼鏡をかけることで視力をできるだけ上げたいと考えているようです。実際、矯正後の視力が1.0以上になるような眼鏡を要望する方がたくさんいます。

近視というのは、遠くが見えない状態なので、なるべく遠くが見える眼鏡を作りたくなるのは、しかたがないかもしれません。
しかしながら、日常生活の中で、遠くをしっかり見なければならない機会は意外に少なく、多くの人は1日の大半の時間を近くばかり見て過ごしています。

朝起きて新開を読む、料理を作るときに手もとを見つめる、仕事でパソコンの画面を見る、本を読むなど、近くを見つづけている時間が圧倒的に多いのです。
つまり、視力を1.0以上に矯正する眼鏡を1日中かけている人は、遠くを見ることに重点を置いて作った眼鏡を使って、近くのものばかり見つづける生活を送っているわけです。このように、必要とされる視力以上に矯正された過矯正の眼鏡を使いつづけることは、目にとつて大きな負担となります。

私たちの目には、近くでも遠くでもよく見えるようにピントを調節する働きが備わっています。例えば、近くを見るときには、水晶体(カメラでいえばレンズに当たる部分) が厚くなって目に入る光の屈折(光の進行方向が変化すること) を強め、反対に遠くを見るときは、水晶体が薄くなつて目に入る光の屈折を弱めます。

こうした調節を行うことで、目の奥の網膜(カメラでいえばフイルムに当たる部分) にピントの合った像が結ばれるのです。この水晶体の働きは、水晶体の周囲にあるピント調節筋(正確には毛様体筋) によってコントロールされています。

具体的には、毛様体筋が収縮して緊張状態になれば水晶体が厚くなしかんり、弛緩して緊張がほぐれれば水晶体は薄くなります。

では、過矯正の眼鏡をかけて近くを見るとどうなるでしょうか。遠くがよく見える状態で近くを見るのですから、網膜上にピントの合った像を結ぶためには、水晶体をかなり厚くしなければなりません。そのとき、毛様体筋には強い緊張が強いられます。しかも、眼鏡の度が強ければ強いほど、毛様体筋の緊張も増大します。そうした状態が長期間続くと、毛様体筋は硬直し、ピント調節力がどんどん低下して視力が落ち、近視になってしまうのです。遠くが見えなくなったといって、次々に度の強い眼鏡に替えていく人がいますが、こうした人は、常に過矯正の状態を作り出して、知らず知らずのうちに近視を悪化させているのです。

軽い近視であれば、視力を取り戻せますが、毛様体筋の緊張をそのまま放置していると、視力を戻すことの難しい本格的な近視になってしまいます。

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